平成27年度卒業証書・学位記授与式式辞
皆さん、ご卒業おめでとうございます。青森県立保健大学は、本日ここに、平成27年度の学部卒業生222名、博士前期課程生8名、博士後期課程生3名に、卒業証書・学位記を授与いたしました。本学の教職員を代表して、心からお祝い申し上げます。また、今日まで皆さんを慈しみ育み、卒業を心待ちにしていたご家族の皆様におかれましてはさぞやお喜びのことと存じます。おめでとうございます。また、設置者であります青森県知事をはじめ、ご臨席賜りましたご来賓の皆様、ご指導ご支援いただきました方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。
さて、本学では今年から卒業式にアカデミックガウンを着用することといたしました。これは、卒業生に、専門職業人としてだけではなく、学問を修め、学位を取得することへの自覚と責任をもってもらいたいという思いから、導入した次第です。本学は保健医療福祉の専門職を育成する大学ですから、皆さんの多くは専門職としての仕事につきます。しかしこれら専門職の仕事は、すべて学問という基盤のうえに成り立っている職業なのです。皆さんは、決して知識の量を誇ることを学んだのではありません。学問を修めてきたのです。学問を修めるとは、あなた自身が考えること、深く考えて皆さん自身でよりよき道を探すこと、このことを学んできたのです。
さきほど、角帽についたタッセルを右から左へと移しました。そして卒業証書・学位記を手にした皆さんは、学士の学位を持った一人として、今日ここに旅立つことを意味しています。タッセルの色は学科のシンボルカラーを用いています。皆さんの専門分野にどうぞ誇りを持って、ヒューマンケアを必要としている人たちに尽くしていってほしいと願っています。
大学院博士前期課程、博士後期課程の修了生の皆さんは、ガウンにフードを着用しています。そして紫のカラーは大学院のシンボルカラーです。また、タッセルはすでに学士の学位を持っているということで、最初から左側にあります。修士号、博士号の学位を得た皆さんは、学術上価値のある研究を修め、学問を修めたと認められた者として、学位が授与されました。研究者、教育者として、そして保健医療福祉のリーディングパーソンとして貢献していくことを心から期待しています。
今日この日を迎えたということは、新しいステージに向かう準備が出来たと言う事です。
英語では卒業式のことをCommencement Ceremonyといいますが、「新しい始まり」という意味があります。大事なトランジション(転機・節目)の時を経て、社会人となって巣立っていく皆さん、また、新たな役割を得られる皆さん、ヒューマンケアの心を持ち、そして学位を得た自覚と責任をもって進んでいってほしいと願います。
最後に、本日巣立っていく皆さんが、本学で過ごした時を誇りに思ってくれることを願い、また社会経験を経て、本学に、あるいは青森に戻って来てくれる、その時のことを夢見て送り出したいと思います。
ご卒業おめでとうございます。
平成28年3月9日
公立大学法人 青森県立保健大学
理事長・学長 上泉 和子