AJHW抄録(日本語版)

https://doi.org/10.24552/00002150  ©青森県立保健大学



青森県の勤労若年女性における体型と食行動との関連
~「女子会」での消費行動に着目して~

千葉綾乃1,2),小山達也3),岩部万衣子4),吉池信男1,3)

1 )青森県立保健大学大学院健康科学研究科, 2 )青森中央短期大学食物栄養学科

3 )青森県立保健大学健康科学部栄養学科, 4 )札幌保健医療大学保健医療学部栄養学科

 

抄 録

 

〔目的〕 青森県の勤労若年女性のやせ・肥満の背景因子として,「女子会」という新たな視点を含めた分析を行い,幅広い支援的方策を探索することを目的とした.

 

〔方法〕 青森県の勤労女性(20~34歳;1,833名)を対象とした横断調査(2014年)データを用い,現 BMI3 区分別,やせ群・高 BMI 群での 1 年間の体重変化別に,食習慣及び体型認識との関連,特に「女子会」へ の参加や消費行動上の価値観にも焦点を当てて検討した.

 

〔結果〕 脂肪分の多いものをよく食べる者の割合は,高 BMI群でやせ群に比べ有意に高く,早食いの者の 割合は,高 BMI群でやせ群と標準群に比べ高かった.「女子会」のメニュー選びでは,高 BMI群は価格,やせ群は味を重視する傾向がみられた.やせ群,標準群は,実際の体型よりも過大評価する割合が高かった. 美容と健康のために一番重要なことは,3群ともに睡眠の割合が高く,特にやせ群で高かった.高 BMIの体重増加者は,就寝前の2時間以内に夕食を摂る割合,夕食開始時刻が21時以降である割合,生活習慣を改善しようと思う割合が高かった.
 

〔結論〕 高 BMI群には摂取量を適切に自己判断できるような支援が,やせ群や標準群には適正体重を維持 することへの支援が必要である.「女子会」での消費行動上の価値観についてBMIによる差異が見られ,新たな視点からの支援の必要性が示唆された.

 

《 キーワード》 勤労若年女性,やせ,過体重,食習慣,女子会

 

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