AJHW抄録(日本語版)
http://doi.org/10.24552/00002151 ©青森県立保健大学
農林水産業従事者における主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の摂取行動に関連する食習慣
小山達也1),千葉幸子1),小沼奈緒美2),向井庸平2),大野智子1)
1 )青森県立保健大学健康科学部栄養学科, 2 )青森県東北町役場保健衛生課
抄 録
〔目的〕 農林水産業従事者を対象に,「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1 日2 回以上とる」ことと関連する食習慣を把握すること。
〔方法〕 2018年12月,青森県A 町の農協組合員及び漁協組合員180人を対象に,横断的自記式質問紙調査を行った。主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の摂取頻度について回答のあった176名を解析対象とした。主食・主菜・副菜を組み合わせた食事が1 日2 回以上ある日が“ほぼ毎日”である者と,“ほぼ毎日”でない者2 群の生活習慣を比較した。
〔結果〕 主食・主菜・副菜を組み合わせた食事がほぼ毎日である者は71人(40%)であり, 2 群間で男女比,年齢,家族構成,飲酒頻度,喫煙状況に有意差は認められなかった。主食・主菜・副菜を組み合わせた食事がほぼ毎日である者は野菜の摂取量が多く,肉類や魚介類,卵,漬物,果物をほぼ毎日摂取する割合が高く,持ち帰り弁当や惣菜の利用頻度が低かった。主食・主菜・副菜を組み合わせた食事がほぼ毎日である者は経済的,時間的,総合的にゆとりがあると回答する割合がいずれも高かった。
〔結論〕 主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の摂取頻度が高い農林水産業従事者は,野菜の摂取量が多く,肉類や魚介類,卵だけでなく,果物の摂取頻度が高く,持ち帰り弁当や惣菜の利用頻度が低いこと,ゆとりがあると回答する者が多いことが示された。
《キーワード》第一次産業,主食・主菜・副菜を組み合わせた食事,生活習慣